【徹底比較】デュタステリドとフィナステリドの違いは？効果・副作用・価格を解説

フィナステリドによるAGA治療について理解を深めた方の中には、このような疑問を持つ方もいるでしょう。「フィナステリドより、もっと効果の高い薬があるって本当？」「デュタステリド（ザガーロ）という名前を聞いたけど、一体何が違うんだろう？」

その探究心、あなたのウェルネスを向上させる上で非常に重要です。こんにちは、アタマジです。

AGAの内服治療薬には、「フィナステリド」と「デュタステリド」という二大巨頭が存在します。これらは似ているようで、その作用には明確な違いがあります。

この記事では、この2つの薬の「効果」「副作用」「価格」という3つの重要な軸で徹底比較し、あなたが医師と相談する上で最高の判断材料を提供します。

結論：両者の最大の違いは「守備範囲」

まず結論から。フィナステリドとデュタステリドの最も大きな違いは、AGAの原因である酵素「5αリダクターゼ」に対する攻撃範囲（守備範囲）です。

5αリダクターゼには、「Ⅰ型」と「Ⅱ型」の2種類が存在します。

例えるなら、フィナステリドが主要な敵（Ⅱ型）を狙い撃ちする「スナイパー」だとすれば、デュタステリドは広範囲の敵（Ⅰ型・Ⅱ型）をまとめて叩く「戦略爆撃機」のようなものです。

この「守備範囲の広さ」が、効果や副作用の全ての違いに繋がってきます。

はい。臨床データ上は、デュタステリドの方がより強力な発毛効果が期待できるとされています。

その理由は、前述の通り、Ⅰ型・Ⅱ型の両方の5αリダクターゼを阻害することで、抜け毛の直接原因であるDHT（ジヒドロテストステロン）の血中濃度を、フィナステリドよりも強力に低下させるからです。

海外の臨床データでは、デュタステリドの発毛効果（毛髪数の増加）が、フィナステリドの約1.6倍だったという報告もあります。

そのため、デュタステリドは、「フィナステリドを半年以上使っても、効果が実感できなかった」「AGAの進行が速く、より強力な効果を求める」といった場合に、医師の判断のもとで選択されることがあります。

効果が強いということは、その分、副作用のリスクも高まる可能性があるのでしょうか。

その通りです。デュタステリドは作用が強力な分、副作用の発現率がフィナステリドに比べて“わずかに”高いと報告されています。

報告されている副作用の種類（性欲減退、勃起機能不全、肝機能障害など）は、フィナステリドとほぼ同じです。しかし、その発生頻度がデュタステリドの方が若干上回る傾向にあります。

もちろん、こちらも発現率は全体の数%と低いものですが、「効果が高い分、リスクもわずかに上がる」というトレードオフの関係にあることは、必ず理解しておくべきです。

一般的に、フィナステリドの方がデュタステリドよりも安価です。

フィナステリド: AGA治療薬として長く使われており、多くのジェネリック医薬品が存在するため、価格競争が起きています。オンラインクリニックなどでは、月額3,000円台から処方可能です。
デュタステリド: 比較的新しい薬であり、ジェネリック医薬品の種類もフィナステリドほど多くありません。そのため、月額6,000円〜10,000円程度が相場となります。

長期的な治療となるため、この価格差は無視できない判断材料となるでしょう。

ここまで比較してきましたが、「どちらが絶対的に優れている」という薬は存在しません。 あなたのAGAの進行度、体質、価値観によって「どちらがより適しているか」が変わります。

【最も重要な黄金律】

これらの選択は、絶対に自己判断で行わないでください。 最終的な処方は、あなたの身体の状態を診断した医師の判断に委ねるのが、最も安全で効果的な道です。

フィナステリドとデュタステリドは、AGA治療における強力な2つの選択肢です。その違いを正しく理解し、あなたの希望と状況を医師に伝えることが、最適な治療への第一歩となります。

当ラボが提供したこの比較データが、あなたの賢明な意思決定の一助となれば幸いです。