前回の記事で、AGAが「治療できる病気」であることをご理解いただけたかと思います。
「原因が分かり、治療法もあるなら、今すぐ行動したい」
そう決意を固めたあなたのその熱意、素晴らしいです。こんにちは、アタマジと申します。
さて、本日の研究テーマは「AGA治療法の全貌」です。 AGA治療には、内服薬から外科手術まで、様々な選択肢が存在します。しかし、情報が多すぎるあまり、「結局、自分には何が合っているんだ？」と混乱してしまう方が後を絶ちません。
この記事では、現在日本国内で受けられる主要なAGA治療を網羅的に分類し、それぞれのメリット・デメリット、費用相場までを客観的に徹底比較します。
この記事を読み終える頃には、あなたは専門家と同等の知識レベルで治療法の全体像を把握し、自信を持って「自分に最適な一手」を選べるはずです。
大前提：AGA治療の“絶対的な黄金律”
比較を始める前に、当ラボが最も重要視する黄金律をお伝えします。
それは、「自己判断は絶対にせず、まずは専門のクリニックで医師の診断を受けること」です。
AGAの進行度や体質は、一人ひとり全く異なります。インターネットの情報だけで「自分にはこれだ」と決めつけてしまうのは、時間とお金を無駄にするだけでなく、健康を損なうリスクすらあります。
この記事は、あなたが医師と相談する上での「最高の予習資料」と捉えてください。
AGA治療法の分類と詳細解説
AGA治療は、その目的やアプローチによって、大きく4つに分類できます。
- 内服薬（飲む薬）： 抜け毛を防ぎ、ヘアサイクルを正常化する「守りの治療」
- 外用薬（塗る薬）： 発毛を促し、髪を育てる「攻めの治療」
- 注入治療（頭皮への直接注入）： 薬の効果をさらに高める「ブースト治療」
- 自毛植毛（外科手術）： 毛根を移植し、見た目を劇的に改善する「最終手段」
それぞれを詳しく見ていきましょう。
1. 内服薬（守りの治療）
AGA治療の基本であり、最も重要な土台です。抜け毛の原因であるDHT（ジヒドロテストステロン）の生成を抑制し、乱れたヘアサイクルを正常に戻すことを目的とします。
- 主な治療薬: フィナステリド（製品名: プロペシア）、デュタステリド（製品名: ザガーロ）
- メリット: 1日1回の服用で手軽。科学的根拠が豊富で、多くの人に効果が認められている。
- デメリット/注意点: ごく稀に性機能の低下や肝機能障害などの副作用リスクがある。効果を実感するまで最低6ヶ月は継続が必要。
- 費用相場: 月額 3,000円〜10,000円（ジェネリックの有無やクリニックによる）
- こんな人におすすめ: AGA治療を始めるすべての人。まずはここからスタートするのが王道です。
2. 外用薬（攻めの治療）
内服薬が「守り」なら、外用薬は「攻め」。頭皮の血行を促進し、毛根に栄養を届けることで、発毛を促し、髪を太く強く育てます。
- 主な治療薬: ミノキシジル（製品名: リアップなど）
- メリット: 内服薬と併用することで、相乗効果が期待できる。副作用のリスクが比較的低い。
- デメリット/注意点: 使い始めに「初期脱毛」が起こることがある。頭皮のかゆみ、かぶれなどの副作用も。
- 費用相場: 月額 5,000円〜15,000円（濃度やクリニックによる）
- こんな人におすすめ: 内服薬の効果をさらに高めたい人。積極的に発毛を促したい人。
3. 注入治療（ブースト治療）
発毛促進効果のある薬剤（ミノキシジルや成長因子など）を、注射やレーザーを使って頭皮に直接注入する治療法です。
- 主な手法: メソセラピー、HARG療法など
- メリット: 薬剤を直接毛根に届けるため、内服薬や外用薬よりも早く効果を実感できる可能性がある。
- デメリット/注意点: 痛みを伴うことがある。費用が非常に高額。科学的根拠が内服薬・外用薬ほど確立されていない治療法も含まれる。
- 費用相場: 1回 30,000円〜100,000円以上
- こんな人におすすめ: 費用をかけてでも、より早く、より高い効果を実感したい人。内服薬・外用薬だけでは効果が頭打ちになった人。
4. 自毛植毛（外科手術）
AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛根を、組織ごと薄毛部分に移植する外科手術です。
- メリット: 移植した髪は半永久的に生え続ける。他の治療で効果がなかった部分にも、物理的に髪を生やすことができる。
- デメリット/注意点: 費用が極めて高額（数百万円単位）。外科手術なので身体的負担がある。定着率やデザインは医師の技術に大きく左右される。
- 費用相場: 100万円〜300万円以上（移植する株数による）
- こんな人におすすめ: AGAがかなり進行してしまった人。他の治療法では満足な効果が得られなかった人。
まとめ：あなたに最適な治療法は、まず「基本」から
ここまで、AGA治療の全貌を解説してきました。 様々な選択肢があることをご理解いただけたかと思います。
では、結論として、あなたは何から始めるべきか？
特別な理由がない限り、まずは「①内服薬」と「②外用薬」の組み合わせから始めるのが、現代AGA治療の黄金律であり、最も費用対効果の高い選択です。この基本の治療で、多くの人は満足のいく効果を得ています。
それでも効果が不十分な場合や、さらなる高みを目指す場合に初めて、「③注入治療」や「④自毛植毛」を検討するのが賢明なステップです。
新しく得た知識をもとに最適な選択できるようともに頑張っていきましょう。