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なぜあなたの話は「つまらない」のか?人を惹きつけるストーリーテリング入門

「この前、旅行に行ってきたんだけど、すごく良くて…」 あなたがそう話し始めた時、相手の目が少しだけ退屈そうに泳いだ。そんな経験はありませんか?

こんにちは、アタマジです。 なぜ、同じ出来事を話しているのに、ある人の話は映画のように面白く、ある人の話は教科書の朗読のようにつまらないのでしょうか。

その違いは、話の「内容(ネタ)」にあるのではありません。決定的な差は、話の「構成(ストラクチャー)」にあるのです。

本日の講義は、あなたの話を退屈な「事実の羅列」から、人の心を動かす「物語」へと昇華させる技術、「ストーリーテリング」入門です。 この技術を学べば、あなたはどんな些細な出来事でも、相手を惹きつける魅力的なストーリーとして語れるようになります。

「つまらない話」の共通点:ただの“事実の羅列”

まず、なぜあなたの話がつまらないのか、その原因を特定しましょう。 つまらない話は、例外なく「事実の羅列」になっています。

【つまらない話の例】

「週末、沖縄に旅行に行ってきたんですよ。天気も良くて、海がきれいでした。ソーキそばを食べて、夜は居酒屋で飲みました。楽しかったです。」

ここに、心は動きません。なぜなら、そこには「感情の動き」「変化」もないからです。これは物語ではなく、ただの報告書です。

人の心を動かすストーリーの「基本構造」

人の脳が、本能的に「面白い!」と感じる物語には、太古の昔から変わらない、ある共通の「型」が存在します。 当アカデミーでは、これを「V字回復モデル」と呼びます。

  1. ① 平穏な日常(Before): 物語の前提となる、普通の状況。
  2. ② 試練・葛藤(Conflict): 予期せぬトラブルや、困難、心の葛藤。物語の「谷」の部分。
  3. ③ 変化・気づき(After): その試練を乗り越えた結果、得られた変化や学び。物語の「回復」の部分。

重要なのは、**②の「試練・葛藤」**です。人は、順風満帆な話よりも、困難や失敗、そしてそこからの逆転劇にこそ、感情移入し、心を動かされるのです。あなたの「失敗談」や「苦労話」こそが、最高の物語の素材なのです。

【実践編】あなたの話を「物語」に変える3ステップ

それでは、先ほどの「つまらない沖縄旅行の話」を、このV字回復モデルを使って「面白い物語」に作り変えてみましょう。

STEP 1:「Before」で期待値を設定する

まず、旅に出る前の、少しネガティブな、あるいは普通の状態を設定します。

(Before)「週末、沖縄に旅行に行ってきたんですよ。でも、行く前は仕事がめちゃくちゃ忙しくて、正直ヘトヘトで…。ちゃんと楽しめるか、ちょっと不安だったんです」

STEP 2:「Conflict」で感情の谷を作る

次に、旅先での予期せぬトラブルや葛藤を、具体的に描写します。

(Conflict)「そしたら案の定、初日にレンタカーのタイヤがパンクしちゃって…。土地勘もないし、スマホの電波も悪いしで、マジかよ…って。最初は本当に最悪でしたね」

STEP 3:「After」で変化と気づきを語る

そのトラブルをどう乗り越え、結果として何を得たのか。その「変化」を語ります。

(After)「でも、JAFを待っている間に、偶然通りかかった地元のおじいさんが助けてくれて。その人の車に乗せてもらって、おすすめの食堂まで連れて行ってもらったんです。そこが、ガイドブックには絶対載ってないような最高のお店で。トラブルがなかったら絶対に出会えなかった景色と言葉があって、結果的に、ただの観光旅行じゃなくて、忘れられない『旅』になりました。

どうでしょうか。同じ沖縄旅行でも、後者の方が圧倒的に情景が浮かび、あなたの人間性まで伝わってくるはずです。

まとめ:面白い話とは「変化」の話である

  • つまらない話は、「事実の羅列」
  • 面白い話は、「変化の物語」
  • 物語の基本構造は「Before → Conflict → After」のV字回復モデル。
  • 人の心を最も動かすのは、「Conflict(試練・葛藤)」の部分。

ストーリーテリングは、恋愛や友人関係だけでなく、ビジネスにおけるプレゼンテーションや自己紹介など、あらゆる場面であなたの価値を高める最強の武器です。

あなたも、最近経験した出来事を、この「V字回復モデル」に当てはめて語る練習をしてみてください。 事実を語るのをやめ、物語を語り始めた時、あなたの周りの世界は、あなたを見る目を変えるはずです。

-モテ